自分が溜め込んだモノ

自分が死んだ後には、
ほとんどのモノが不要となることが普通です。

仮に子供や孫などが居たとしても、
それぞれが自分の家庭を持っている場合、
家財道具などはすでに揃っているのですから、
彼らに譲るものなど特には無いはずです。

だいいち、今の若者が年寄りの使っていたモノを
欲しがるはずもありませんし、
よほど骨董価値のあるモノでない限り、
すべて廃棄されると思って間違いありません。

自分の死後、引き続き誰かが家に住むのであれば、
当人に「何を残しておくのか」という相談も必要ですが、
誰も住まないという場合は、
かなりの家財道具などの廃棄処分が必要になります。

そういったことを遺族にまかせるということは
手間とお金が掛かる大変な作業となりますので、
できれば自分の手で生前に
少しづつでも処分しておきたいものです。

そして、そのためには
「気力」「体力」「時間」というものが
まだ残っているうちに始めたいのですが、

「どれも残っていない」とおっしゃるならば、
家族などに協力を仰ぐか、もしくは
業者に任せるという方法をとるしかありません。

大きな家具などはさておき、あなたの家の中には
膨大なモノが溢れているだろうと想像します。

そりゃあ数十年かけて溜め込んできたわけですから、
これを整理しようと思えば、
気が遠くなるのは当たり前です。

とは言っても、
残された者がやるのか?、自分がやるのか?という、
ふたつの選択肢しかないのですから、
やれるだけのことは自分で頑張るしかありません。

やはり、自分で溜め込んだモノは自分の手で、
生きている間に片付けておくべく仕事だと思います。

なぜならば、「そのモノ」が家に存在しているのは、
あなたのせいだから・・・。

それらを集めて来たのは、アナタ自身なのですから、
それを他人に片付させるということは
甚だ自分勝手で迷惑なことだとは思いませんか?

もちろん、あなたが亡くなってしまえば、
誰かが「感情抜き」ですべてをゴミ箱に捨てたり
業者に任せて捨てることはできるでしょう。

しかし「何故それがこの家に存在するのか?」という、
あなたの過去の感情とは無関係に、
家に存在していたモノがゴミとして扱われてしまうことは、
とても残念な気がします。

家を整理していると、「あ、これはあの時に買ったんだ」
などと、一つ一つのモノに、昔の思い出が宿っている筈。

そんな思い出のモノとひとつずつ決別していくことこそが、
自分なりの「身終い」に繋がるのでは無いかと思います。